水が生命を蝕む!!

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殺菌剤“塩素”は人体に無害か!?

水道水に塩素が含まれていることは、誰でも知っている。水道水にまきれ込む各種細菌を殺すために。そしてその塩素のおかげで、中和剤を入れなければ金魚が飼えないことも。だから、水道水をそのまま飲むことに抵抗を感じる。
特集水
1ヶ月4人家族の平均水道使用量は22立方メートル

塩素の安全性に関するデータはどこにあるのだろう
日本の水質基準表

いわゆる伝染病の拡大を抑えるために塩素消毒は日本ばかりでなく、世界各地で行われている。それは、塩素の殺菌効果が非常に高いためである。ボツリヌス菌、破傷風菌などは、環境が悪化すると固い細胞膜で包まれた「芽胞」を形成する。この芽胞は100℃の沸騰した熱湯で30分煮ても死なないのだが、塩素では簡単に殺すことができるという。A型肝炎やポリオのようなウィルスも塩素は、しっかりと殺してくれる。わが国の水質基準は、右の表に示した通りであるが、その中の細菌の規制を担っているのが残留塩素である。その濃度は、水道法施行規則・第十六条によって蛇口からでた時点で0.1ppm(1リットルの水に0.1mg含まれる濃さ)以上と決められている。なぜ0.1ppm以上なのかというと、それ未満では殺菌力が弱くなるからだ。

しかし、殺菌力の強い物質なのに、以上というような基準では不安が残る。少なくとも0.1ppm以上10ppm未満未満というような域値があってもいいのではないだろうか。ちなみに米国では、給水所から蛇口までの一番時間(分)のかかるところを基準として濃度が決定される。殺菌力の強い塩素は、人体に無害なのだろうか。厚生省では心配ないと言う。ところが、信じられないことにその安全性を示すデータはないのだ。塩素自体は、揮発性があるので、水をくみおきしておけば空中へ飛ぶ。また沸騰させることによって意識的に飛ばすこともできる。しかし、それは安全性とは別問題である。

また水の専門家・研究者の何人かに問い合わせたが、塩素自体の調査・研究データは持ち合わせてないという。おそらく危険性の高い塩素化合物は研究対象となっても、塩素自体は流行らないということなのだろうか。

とはいうものの、塩素ガスは、労働安全法によって職場の空気中の濃度は1ppm以下と規制対象になっているのだ。なにしろ、この塩素ガスはドイツ軍が第一次世界大戦で毒ガス兵器として使用したことでも有名。一般的に空気中に3〜6ppmあると目や鼻・喉にやけつくような痛みを感じ、14ppmほどでは30分から1時間で人間が死亡するという危険なものなのである。


塩素は身の回りにあふれている
塩素商品
塩素商品

塩素消毒が徹底して行われるようになったのは、それほど古い話ではない。第二次世界大戦後、GHQの指導によるものだ。おそらく占領下のアメリカ人は、ボロをまとった日本人に対して、病気を伝染させられては大変だと感じていたに違いない。また前線で汚い水に塩素を入れて飲んでいたという経験も活かされたのかもしれない。

一方わが国も当時は豊かな国アメリカへの強い憧憬もあって、アメリカの指導を簡単に受け入れてしまったようだ。恐ろしい伝染病も塩素をどんどん入れれば大丈夫とばかりに。それが0.1ppm以上という表現に投影されているのだろう。シラミ退治にとDDTを喜んで自らの身体にふりかけたのも同様の背景があるのではないだろうか。

そしてこのDDTも有機塩素化合物である。その他BHCやダイオキシンなども同様の化合物である。こう見て来ると、塩素が有機物と結びついたものは、人間や虫、さらに細菌などを殺すために作られたものであることがはっきりする。そのうえ塩素というのは、かなり廉価で取り扱いも簡単。だから私たちの身の回りにも塩素はあふれている。塩素系と表示されている殺菌・漂白剤(酸素系ではない)、パイプクリーナー、カビ取り剤など、各家庭に必ず1本以上あると思われる。その製品の注意書を読んで欲しい。塩酸系の洗剤と混ぜると塩素ガスが発生して危険なので、絶対に混ぜて使うなということが書かれているはず。もちろん塩酸系の洗剤(トイレ用のものが多い)には、塩素系と混ぜるなと書いてある。現実問題として、3年程以前に主婦の死亡事故が起こっている。

それから私たちの身の回りで大量の塩素を消費しているところ、それがプールである。プールの水質基準における残留塩素の濃度は0.4ppm以上。塩素が0.4ppmだけ含まれる水は、人によってはほとんど匂わない。カルキ臭は、塩素がアンモニアなどと結びついてより深くなる。プールでもカルキ臭の強いところと、あまり感じないところがあるが、それは塩素の量だけでなく、汚れにも関係するようだ。プールというのは、たくさんの人が次々と汚れを持ち込むために、0.4ppmという飲み水より濃い塩素濃度が決められている。汚れがひどければ(プールの浄化能力が低ければ)塩素はすぐにその汚れと結びついてしまい、0.4ppmの濃さを維持できない。そこで次々と塩素を投入しなければならないという悪循環に陥ってしまう。そうなればプールは濁ってくるし、目や鼻が刺激される。

あえて言うならば、私たちは、水道水のカルキ臭にこれは「水質基準違反」ではないだろうかと思いつつ飲んでいる。“臭気や味は異常でないこと”となっているのだから。でもそれより安全だという明確な根拠をなぜ示さないのだろうか。


塩素の中で働く人はその怖さを知っている
塩素商品

日常カルキ臭い水を飲んでいたとしても、それによってすぐ身体に何か異常をきたすものではない。そのことが塩素自体に対する疑念を表面化させない理由である。赤痢やコレラといった伝染病の方が怖いから我慢してしまおうということだ。

しかし、スイミングスクールのインストラクターは、水道水よりずっと塩素濃度の高い水の中で仕事をしているわけで、その害を受けているはずだ。

「私はフリーなので、いろいろなプールに行きますが、ひどいところでは、一日で髪がまっ白になったこともありました」

プールからあがるときには、しっかりとプールの水を洗い涜すというフリーのインストラクター白石希さん。私たちは、家庭用の漂白剤として、次亜塩素酸ナトリウム製剤を使っている。そう、塩素濃度が高いプールは、漂白剤の中で泳いでいるようなものだ。

「私たちは、塩素焼けと呼んでいるんですが、身体中にブツブツと発疹のようなものができることも……」

本当に、塩素は大丈夫なのだろうか。